トキワ松学園へようこそ

4月9日トキワ松学園中学校高等学校の入学式が行われました。期待に胸を膨らませた新入生が今日から仲間に加わります。多くの友達を作り、多くの経験をして有意義な学校生活を送ってほしいと思います。入学式で新入生にお話ししたことの一部をここに載せたいと思います。

2018入学指揮①

『トキワ松学園は一昨年、創立100周年を迎えた伝統ある学校です。創立者の三角錫子先生は渋谷の常磐松町に、女学校に行けないけど学びたいという女子が、自由に正しく学べる場を作りたいと学校を作られました。そしてこのような言葉を残されています。『長い年限を女学校に行かれないけれども、学びたいという人のために建てた学校である。皆が自由に楽しく学べばよい。子供たちがめいめい持って生まれた天分を伸ばしてあげればよいのだ。今のように、女学校の卒業証書が嫁入り道具のタンスならば、ここ(トキワ松学園)は行李にも及ばない、小さな風呂敷ぐらいの物であろう。なにとぞ小さくともその中にしっかりとした鋼鉄に一輪のすみれの花を添えて包んで行って欲しい。』という言葉です。トキワ松学園は決して大きな学校ではありませんが、この三角錫子先生の「鋼鉄に一輪のすみれの花を添えて」という言葉にあるように、「鋼鉄」のような強い意志と、社会生活の中で強く生きていける力を持ちながら、「すみれ」にあらわせるような優しさや感性の豊かさをも兼ね備えてほしいと考えています。このことはトキワ松学園の建学の精神として教育にしっかりと根付いていることです。

皆さんは、これから始まる中学校生活、高校生活に多少の不安もあると思いますが、それ以上に、新しい生活・新しい何かに挑戦してみようという大きな期待を持っているのではないでしょうか。一人ひとりが目標を見つけ、新しいことにチャレンジしていける学生時代は、人生において一番希望に満ちた大切な時間です。本田技研工業の創始者である本田宗一郎氏は「失敗が人間を成長させると、私は考えている。失敗のない人なんて、本当に気の毒に思う。」と言われました。目標を持ったら失敗を恐れず、精いっぱいの努力をすること、失敗してもそれをばねに次へ進む強さが、今も昔も最も必要とされることなのです。またこうも言われています。「人類の歴史の中で本当に強い人間などいない。いるのは弱さに甘んじている人間と、強くなろうと努力している人間だけだ。」つまり、努力ないところに成功は生まれないということです。学業に対しても、それ以外の活動に対しても努力を惜しまず、失敗を恐れない姿勢がトキワ松の求める「鋼鉄」となっていくのです。そしてもう一つ本田氏はこうも言われています。「人を動かすことのできる人は、他人の気持ちになれる人である。その代わり、他人の気持ちになれる人というのは自分が悩む。自分が悩んだことのない人は、まず人を動かすことはできない。」この言葉のように人の気持ちになり、悩むことのできる人が大事を動かすことのできる人で、やはりこれもトキワ松の求める「すみれ」の心の一つにつながるものでしょう。このように社会の中で自分を成長させていく上でも「鋼鉄とすみれ」の心を兼ね備えることは、大切なことだと言えるのです。そして、努力や経験の中で得たものは、自分の中にだけ役立てるのではなく、みんなで分かち合い高めあうことが大切です。私は皆さんにこういうことができるようになってほしいと思っています。「達成感を得たら、成功するための努力ができるように、皆にその素晴らしさを伝えよう。悲しみを覚えたら、悲しい気持ちの人を慰めてあげられる人になろう。楽しいことがあったら、みんなで喜べるように分かち合おう。ためになることを知ったら、その知識をみんなで共有しよう。」

皆さんがこれから経験をしていくことは、どんなことでも誰かの役に立ち、いつか必要とされることで、無駄な経験は一つもありません。ですから、何があってもくじけず、おごらず前へ進みましょう。もし行き詰ったら一人で抱え込まず誰かに相談しましょう。家族・友達・先生など、わかってくれる人は必ずいます。繰り返しますが、このトキワ松学園で多くのことに挑戦してください。そして最後まであきらめず努力をしてみてください。我々教員は、共に歩んで皆さんの背中をそっと押していきます。』

改めて、「新入生の皆さん、ようこそトキワ松学園へ」。皆で充実した楽しい学園生活を送りましょう。

在校生の皆さんも、新入生と共に素晴らしい1年にしていきましょう。