道の歩き方を思う

先日、池袋で高齢のドライバーが運転する車が暴走し、自転車に乗っていた親子が轢かれて亡くなり、けが人も多数出ると言う痛ましい事故がありました。その数日後、神戸の三宮で市営バスが赤信号の横断歩道に突っ込み、2名が亡くなり複数のけが人が出る事故がありました。そして、今度は滋賀県大津市で、保育園児に列に右折車と接触した乗用車が突っ込み、園児2名が亡くなると言う痛ましい事故が起きてしまいました。

このところ、大きな事故が立て続けに起きて報道されている為、改めて交通事故の恐ろしさが叫ばれていますが、交通事故自体は毎日のように起きており、尊い人命が奪われてしまうことは今に始まったことではありません。事故の原因は様々ですが、最近特に問題になっているのは、飲酒・薬物使用後の運転、過労運転、高齢者ドライバーの問題などです。飲酒・薬物使用が後を絶たないのは困ったことで、取締りの強化を図ってもらうしかありません。また、バスやトラックの運転手の過労からくる事故は、会社としての勤務実態把握と検査などの徹底である程度は防げることでしょう。

問題は高齢者ドライバーに対する問題です。年齢を区切って免許を返納させればよいではないかと考える人もいるかもしれませんが、人によっては自動車が生活の基盤になってしまっていて、自動車なしでは生活できない場合があります。特に地方に行くと、買い物一つ歩いては行けない場所もあり、行政も禁止しきれない事情があるのです。免許の更新で高齢者に対して認知機能検査や高齢者講習を行うようにもなりましたが、それをパスすれば安全かと言うとそう言いきれるものでもありません。また、自動運転や安全システムなども、近年その技術発展は加速して便利になっていますが、まだ全体に行きわたるほどではありません。

明確な対応策が示せない状況でできることは、歩行者である我々が自ら安全を確保していくことしかないでしょう。そんな中、携帯電話・スマートフォンの急速な普及で、新たな問題が発生してきました。それは、『歩きスマホ』です。最近、オランダで『歩きスマホ』の人にも信号が目に入るように、横断歩道直前の地面に横長の信号を埋め込んだというニュースがありました。確かに下を向いている人には目に入りやすいとは思いますが、そこまでする必要があるのかとも思っていたところ、こんな体験をしてしまいました。

1月程前のことですが、自動車を運転しているときに、大きな交差点で目の前の歩道を一人の青年が信号無視して渡り始めたのです。慌ててブレーキを掛け、横断歩道の前で止まることができましたが、間一髪と言うところでした。信号無視した青年はこちらを見て飛び出していたので明らかに確信犯でしたが、そのとき怖かったのは、その青年の動きに合わせてスマホを見ていた別の男女3人も赤信号を歩き始めてしまったことです。車の気配に驚いて慌てるように戻りましたが、自分で信号を見ていなかったのは確かで、周りの人の動きに合わせて歩き出した結果と言えます。こういう現実と遭遇してしまうと、オランダの信号も必要なのかもしれないと思ってしまいます。

児童・生徒の皆さんへ。

  1. 信号が青に変わっても、すぐに渡り始めず、車が突っ込んでこないか確認しましょう。スマホを見ながら歩き始めることは厳禁です。
  2. スマホだけでなく、単語帳や本を読みながら登校している人がいます。やめてください。現在においては、二宮金次郎の銅像のように本を読みながら歩くのは危険な行為です。
  3. 角を曲がるときも良く周りを見てください。自動車だけでなく自転車ともぶつかる危険があります。特に走って角を飛び出さないようにしてください。

例を挙げると限がありませんが、登下校を含め道路を歩くときは、周りに注意を払い、自動車の動きには「万が一止まらなかったら…」といった警戒と予測をする習慣をつけましょう。

最後に交通事故でお亡くなりになった方のご冥福をお祈り致します。